小桃園清真寺

小桃園清真寺　・・・　上海最大のモスク（イスラム寺院）

小桃園清真寺に向かう

　豫園を出て西に歩くと、河南南路という大通りに突き当たります。河南南路を南方向にしばらく歩くと、看板が見えてくるので道に迷うことはありません。豫園からだと、直線距離にすると南へ１キロ足らずです。高級マンションのすぐそばに、昔ながらの路地がひっそりと取り残された感じの所にあります。上記写真の車の向こうに門があります。門は閉まっていませんでした。敷地内に誰でも入れるようです。不審者と間違われないように、堂々と入っていきましょう。
　ちなみに、中国ではモスク（イスラム寺院）のことを清真寺と言います。小桃園というのは地名です。従って、小桃園清真寺というのは小桃園にあるモスクということです。

※所在地　小桃園街５号

礼拝堂

　境内に入り、中庭をキョロキョロ。この時、まだ礼拝堂は閉まってました。すると、ちょうどお祈りの時間がきたのでしょう。ひとりが礼拝堂の鍵を開けにきました。内部を撮って良いとの了解が得られたので、カメラに収めることにしました。しばらくすると、ムスリム（イスラム教徒）が集まり始めました。そのなかの一人に「あなたはムスリムか？」と聞かれ、私は「ノー」と答えました。追い出されるのかと思いましたが、私が日本人旅行者であり、イスラムにも感心があることを伝えると、「事務所に来ないか、イスラムについて説明をしましょう」と優しく誘われました。しかし、私はこの後まだ行きたいところがあると伝え、事務所には行きませんでした。そんな人たちの一人の笑顔がとても素敵でした。（→　こちら　）

礼拝

いよいよ礼拝が始まりました。礼拝の邪魔になってはいけません。無神論者の私は静かに立ち去ることにしましょう。

清真女寺とハラール肉屋さん

　清真寺のすぐ手前に清真女寺と清真肉屋さんがあります。男女の差を厳格に認めるイスラム教では男性用のモスクと女性用のモスクは少し離れた所にあるようです。また、イスラムには食事に関しても厳しい掟があります。そのために、ムスリム（イスラム教徒）向けの肉家さんがあるのです。ムスリムは豚肉を食べないのはもちろんですが、その他の肉でもイスラムの教えに則って調理された肉（ハラール肉）のみを食べます。
　小桃園という上海の片隅から、イスラム世界の人々の生活ぶりをうかがうことができるのです。世界に広がるイスラムの普遍性を上海の小さな路地裏で否応なく感じさせられました。