| 予想外の展開・・・デート気分で極楽！ホーチミン |
| ベトナムはもう既に戦争から遠く離れてしまっている。もちろん、街角では正視できないシーンもいくつか見かけた。物乞いも見かけた。しかし、それは多くの途上国においても、よく見かけることである。ホーチミンでは、悲惨なシーンは他所に比べてむしろ少ないぐらいである。わずか３日間のホーチミン滞在では戦争関係の施設を訪れない限り、戦争の痕跡を見いだすことはできなかった。 そのかわり、明るく元気で抜け目のないベトナム人たちに多く出会った。私の乗ったタクシーからわずか１０センチの距離で横を疾走するバイクの大群、なかには信号には関係なくこちらに突進してくるのもある。目をぎらぎらさせた子どもたち、熱心な物売りのおばさん、、、。 この元気はどこから出てくるのだろうか。整然として衰退期に向かっていると思える日本とドタバタしながらも隆盛期を迎えようとしているベトナムとの勢いの差なのかもしれない。 ほこりっぽいベトナムばかりではなく、明るく洗練されたベトナムという印象も受けた。そんな印象を与えてくれた理由の一つとして、実は、現地ガイドの存在が大きかった。今回のベトナム旅行をまとめるにあたっては、現地ガイドの存在を抜きには考えられない。 私のベトナム旅行は最初から意外な展開になった。ホーチミン・タンソンニャット国際空港到着時にまず驚いた。私が申し込んでいたツアーは、クチ・トンネルとメコン川クルーズをメインとする１名以上催行ツアーである。ひょっとすると、私と同じような物好きが数名はいるだろうと思っていた。ところが、現地の出迎え係員から参加者は私一人だと聞かされ、まずびっくりした。結局、ホントの一人ツアーとなったのだ。次に驚いたのは、２日目に突然現れた現地ガイドだ。何の予告もなく、若くて可愛い女性がやってきたのだ。警戒心の強い私はこれは何かの陰謀？！ではないかとさえ思った。しかし、すぐにそうではないことが実感でき、喜んだ。 え？ 彼女と二人だけ！ 彼女と一緒にホーチミンの街を歩けるの？ ホーチミン市の一人歩きを予想していた私はうれしくなった（おいおい）。彼女となら、一人で歩くよりもはるかに楽しそうだ（汗）。・・・私もまだまだ枯れてませんねえ（笑）。 元々、私は現地ガイドの解説をそれほど期待していない。現地ガイドからはモノの解説よりも、その国の普通のヒトの感じ方・考え方を探ることができれば良いと思っているのだ。彼女は私のしゃべる簡単な日本語すら理解できない場合がある。ホントのところはガイドとして働くことはまだできないかもしれない。彼女は、妙に厳格なある種の日本人観光客からは叱られ、ガイド変更をお願いされるような人であったかもしれない。 ところが、彼女には最大の武器がある。それは若くて可愛いことである。それだけで得をしている。今から思うと、彼女はガイドの練習として、文句を言いそうにない、一人ツアーの安全そうな客（＝私？）に回されたのかもしれない。（２日目からの登場というのがどうも気になるんですよね・・・。） 確かに、私は実に甘い。ガイドの日本語力の拙さに怒るどころか、可愛いベトナム女性と一緒にホーチミンの街を歩けることを喜んでいる。女性の皆さん、どうぞ笑ってやってください。私はそんなだらしない人間なのだ（笑）。そして、実際、彼女からはモノの解説は多くは聞かなかったが、現代ベトナム女性の感じ方・考え方を知ることに少し成功したのではないかと思っている。彼女の結婚観、金銭感覚、髪型やバイクや料理などについての彼女の見方は私にとって面白い発見であった。 そして、一人ツアーのため、行き先は彼女と相談しながら行くことができた。これは私にとって極楽となった。彼女は私の荷物をしきりに持とうとするが、ずっと私が持った。これ以上の極楽になってどうする？ 日本に帰るのが嫌になったらどうする？（苦笑）。彼女は常に手ぶらである。おまけに、私は彼女に文句一つ言わない。彼女にとっても極楽であったろう。そんなわけで、この二人の関係は滑稽でもあった。日本語が分からないところは拙い英語も交えながらの珍道中となった。 周りから見たら、私たち二人はどう見えただろうか？ 旅行者とガイド？（これが正解なんですけど） 親子？（あり得る） 不倫の仲？（まさか） ・・・人にどう見られるかなんていう細かいことは、この際、どうでもいいだろう。ここはベトナム、人目を気にしていては生きてはいけない。 いずれにしろ、このベトナム旅行記では彼女に幾度かの出番が回ってくることだろう。 ・・・ここまで言って彼女の姿を示さないのでは余りにも じらせ過ぎ として読者の皆様からお叱りを受けるだろう。そんなわけで、少し紹介させてもらおう。彼女は こちら です。 最後に、こんな有頂天の私はギター侍にでも斬ってもらうのがちょうどいいですよね。 「デート気分で極楽！ホーチミン、って言うじゃな〜い、 でも、相手は仕事をしているだけで、その気はまったくありませんから〜！ 残念！」 |