ワディ・ムジブ（アルノン川）
| マダバからキングス・ハイウェイを南に向かって車で３０分ほど走ると、急に視界が開けてきます。１０００メートル級の渓谷です。現在では、ワディ・ムジブと呼ばれているところです。旧約聖書では、アルノン川とあります。アルノン川はモアブという国の北の国境となっていました。 アルノン川はモアブとアモリ人との国の間にあって、モアブの国境をなしている。 （旧約聖書 民数記 ２１章13節 ） 現在では、写真上部に、ムジブ湖という人造湖が見えています。 |
別角度から眺めるワディ・ムジブ
| その昔、険しい渓谷は国境にふさわしかったことでしょう。 マダバからペトラまではずっと、「さばく」です。「さばく」について面白い本を読んだので、ここに紹介しておきましょう。 （参考文献）『中東見聞録』 大野正雄 さきたま出版会 2001年6月30日刊 大野さんによると、「さばく」は「砂漠」ではなく、「沙漠」と書くべきだと言います。「さばく」は、日本人がよくイメージしている砂の砂漠ばかりではないというのです。 そして、沙漠には、「砂沙漠」、「土沙漠」、「岩石沙漠」があるといいます。その分類で言うと、このあたりは「土沙漠」だと思いました。ペトラに至るまでずっと「土沙漠」といった感じです。 （なお、本ホームページでもこれ以後、「さばく」は「沙漠」と書くことにします。） |
| ワディ・ムジブから３時間ほどデザート・ハイウェイを走るとペトラに到着です（午後４時５０分）。 ホテルの正面玄関付近から眺めています。土沙漠のなかにホテルや家々が建てられています。ペトラ観光で生きている街です。 ヨルダン北部にあるアンマンからヨルダン最南部のアカバまで、死海に沿って２本の道が南北に走っています。死海寄りのキングス・ハイウェイとその東側のデザート・ハイウェイです。どちらも舗装がされています。快適とまでは言えませんが、走行に特に問題はありません。アカバに行く途中に、ペトラがあります。アカバに行くにはまだ２時間近く走らなければならないでしょう。 |
ホテルの部屋から裏山を眺める
| ペトラ遺跡の徒歩圏にあるクラウンプラザホテルに宿泊します。このホテルは、ペトラ遺跡に最も近いホテルのようです。ホテルの部屋から夕闇迫るペトラの岩山を眺めています。何か意味ありげな景色ですね。 ちなみに、「ペトラ」というのは、ギリシア語で「岩」という意味のようです。確かに、この景色を眺めていると、そんな名前を付けたくなります。こういったのを「岩沙漠」とでもいうのでしょうか。 明日はペトラ遺跡を１日中歩く予定です。明日見る景色を夢見ながら、今晩はぐっすり眠ることにしましょう。 |