カシミール問題と３回の印パ戦争

カシミール問題
　カシミール地方の領有権をめぐるインドとパキスタンとの領土問題

印パ戦争

　第一次印パ戦争　１９４７年
カシミール地方は住民の７７パーセントがイスラム教徒である藩王国であったが、インドとパキスタンが独立した１９４７年にはカシミール自らも独立を狙っていた。しかし、パキスタンがカシミールに侵入し、パキスタンへの編入を迫っため、ヒンドゥー教徒の藩王がインドへの帰属と引き替えにインド軍派遣を要請した。こうして、カシミール問題をもとに第一次印パ戦争が起こったのである。１９４９年１月に国連の調停で停戦。

　第二次印パ戦争　１９６５年
パキスタン・ゲリラが停戦ラインを超えてカシミールに侵入したため、インドが反撃して第二次印パ戦争が起こった。１９６６年９月には国連の調停で停戦協定。

　第三次印パ戦争　１９７１年　
東パキスタン（現在のバングラデシュ）が西パキスタン（現在のパキスタン）からの独立を求め対立を深めていた。（１９７１年３月２６日には独立宣言を発表していた。）このとき、インドは東パキスタンを支持し、派遣された西パキスタン軍を破った。１２月３日〜１２月１６日。
これを境に、東パキスタンはバングラデシュとして独立を果たした。

　以上のように、カシミールはまさに、インドとパキスタンの間の最大の問題である。
　１９９８年５月　インドが核実験に成功（米露英仏中に次いで世界６番目の核保有国に）すると、その２週間後パキスタンも核保有国になる、といったようにお互いを牽制している。

　そもそも、独立の当初からインドとパキスタンは張り合っている。
　独立記念日　　 インドは　　　　　１９４７年８月１５日
　　　　　　　　　　　パキスタンは　　１９４７年８月１４日（１日違い）

　そして、最近でもカシミールでのテロ事件の頻発に伴い、ますます緊張が高まっているように思う。

　２００１年１２月１３日、インドの国会議事堂がイスラム武装勢力によって襲撃されました。インドはパキスタン軍情報機関（ＩＳＩ）が支援する２つのイスラム武装組織の犯行と断定。報復措置として１２月２１日に駐パキスタン大使を召還し、両国を結ぶ鉄道とバスの停止を発表した。さらに、１２月２７日、パキスタン航空機のインド領空の通過禁止や両国の首都にそれぞれ駐在する大使館員を共に半減するなど新たな対パキスタン制裁を決めた。パキスタン政府もインドの航空機のパキスタン領空通過禁止など同様の対抗措置を発表した。
　現在インドの与党であるインド人民党のジャナ・クルシナムルティ総裁は「我々は先に核兵器は使用しない。しかしもし相手が使ったら、パキスタンを地図から消してやる」と地元テレビで言い切った。
　これに対し、パキスタンのムシャラフ大統領は２８日夜、「パキスタンは決して先制攻撃を仕掛けない」と語った。さらに、インドが国会襲撃事件の実行犯と断定するパキスタンのイスラム過激派組織「ジェイシェ・ムハンマド」と「ラシュカレ・タイバ」について、大統領は「我々の取るべき責任は理解している。やるべきことはやる」と摘発を進める姿勢を示した。

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