モスクワ川越しの大クレムリン宮殿
Большой Кремлевский дворец （Great Kremlin Palace） 大クレムリン宮殿
| クレムリン大宮殿は１８３８年から１８４９年にかけてコンスタンチン・トンによって建設されました。この宮殿はロシア革命前までは、ロシア皇帝がモスクワ滞在中に使用していた居城です。そして、この宮殿内部の写真が公開されたのは、ロシア革命後の１９２０年。その時までは秘密のヴェールに包まれていました。しかし、１９１７年のロシア革命後にこの宮殿の使われ方は一変しました。コミンテルンの大会が１９２０年から１９２２年にかけてここで開かれたのでした。皇帝の居城から共産主義者の集う場所へと歴史は大転換したのでした。 ☆コミンテルン☆ １９１９年３月に結成された共産主義政党の国際組織。第三インターナショナルとも呼ばれていました。発足当初は、世界革命を目指していました。しかし、スターリン時代になると、ソ連共産党の擁護と、社会民主主義勢力に対する攻撃がその中心となりました。ただ、ドイツでのヒトラー政権の成立（１９３３年）を受けて、その方針は修正されました。コミンテルン第七回大会（１９３５年）では、ファシズムに反対する人民戦線戦術を採用し、フランスやスペインでの人民戦線政府の樹立に成功したのでした。ただ、数年後に両国での人民戦線線政府はファシズム勢力によって転覆させられました。第二次世界大戦勃発後のソ連は連合国との同盟関係を考え、それぞれの国の反対勢力である共産党との連携に終止符を打ちました。こうして、用の無くなったコミンテルンは１９４３年５月に解散しました。 （クレムリンの地図参照） |