エルミタージュ美術館 ヴァーチャルツアー その２
大使の階段
| エルミタージュ美術館に入場し、まっすぐ歩いていけば、大使の階段に突き当たります。ロマノフ朝の時代、各国大使はこの階段を通って皇帝に謁見をしていました。ここは歴代ロシア皇帝の正規の住まいである冬宮の入り口部分です。 １９１７年のロシア革命（十月革命）時にはボリシェヴィキ革命軍もここから突入し、臨時政府の閣僚たちを逮捕しました。ただ、臨時政府首相のケレンスキーは女装してアメリカ大使館の車で逃亡していましたが！。ロシア革命十周年の１９２７年に、エイゼンシュタインがつくったソ連映画の『十月』でも、この階段からの突入が描かれていました。（私が実際に見たのは、１９６７年のロシア革命５０周年記念のリメイク版のビデオです。）それは、１９１７年１０月２５日深夜の出来事でした。 冬宮は現在ではエルミタージュ美術館の一部を構成しています。エルミタージュ美術館は５つの建物でできているのです。５つの建物とは冬宮、小エルミタージュ、旧エルミタージュ、新エルミタージュ、エルミタージュ劇場です。この５つの建物は回廊で結びついています。 （余談）私たちのツアーでは、この階段の下を非常時の待ちあわせ場所としていた。まさか、実際に利用することになろうとは思ってもみなかったが・・・（苦笑）。 |
| 少し登ると螺旋階段になっているので、そこを登り切って２階に進もう。白い大理石の階段に赤いカーペットが敷かれています。周囲の窓、これは偽窓なのですが、そこにはめ込まれた鏡が空間をより広く見せてくれます。ただの階段ではありません。壁の装飾からして豪華そのものですね。豪壮華麗なバロック式というものですね。 （余談）豪壮華麗なバロック式、高校生以上で世界史を習ったことのある方なら、どこかで聞いたフレーズでしょう。でも、ほとんどの場合は忘れてしまっているでしょうね！それが普通なのです（苦笑）。 |