クチ地区近辺に広がるゴム園
| 南ベトナム解放民族戦線の重要な根拠地となっていたクチ地区に行きましょう。ここには、解放戦線の兵士達が隠れ家にしていた全長２５０キロにも及ぶトンネルが、今でも、残されています。そして、今ではその一部が観光資源として活用されています。 クチ地区はホーチミン市中心部から北西におよそ７０キロ。車で２時間近く走ります。しかし、クチもまだホーチミン市内です。ホーチミン市はとても広い行政区です。クチ・トンネルまであと１０分ほどの所から道路の両側にゴム園が広がってきます。ベトナムにとっては、米、コーヒー、茶、そして、ゴムなどが主な輸出作物です。 現地ガイドさんは、しきりに、「米の輸出は世界第二位」だと自慢していました。この言葉はいろんな機会に３回ぐらい聞きました。そして、「日本では米は１年に何回取れますか？」と、別の機会に２回ほど質問されました。その都度、「ベトナムでは３回も取れるんですよ！」と、説明してくれました。私は感心したように深くうなずきました。すると、彼女はとてもうれしそうな顔になりました。何と言っても、旅行者とガイドの一対一ですから、私も少し気を使ってたんですよ。だって、彼女のうれしそうな顔を見て、楽しく過ごしたいですからね・・・。
【彼女の米についての説明を聞いて、私は本当にそうだろうかと少し疑いがありました。それで、帰国後に少し調べてみました。二宮書店発行の『データブック オブ・ザ・ワールド ２００５年版 世界各国要覧と最新統計』（2005.1.31刊）によると、やはり、彼女の説明は間違いでした。 ベトナムの米の輸出量はタイ、インド、アメリカ合衆国に次いで世界第四位でした。彼女の単なる記憶違い？ それともベトナム独自の統計によるものなのでしょうか？ あるいは、かつて第二位であったこともあったのでしょうか？ いずれにしろ、彼女の悪意ではないので、あまり気にしないようにしましょう（笑）。 ついでに調べてみました。意外なことに、ベトナムはコーヒーの生産量と輸出量において、ともに世界第二位でした。】 |
