グヌン・ルバ寺院

グヌン・ルバ寺院　・・・　ウブドの地名発祥の地に建つ古刹

　ウブド王宮のほうから歩いてくるとすると、チャンプアン橋を渡る手前で北側へ向かう坂道を少し降りていきます。少しすると、ウォス川にかかる小さな橋があります。グヌン・ルバ寺院は橋の向こうに森の中に隠れるように建てられています。ジャラン・ラヤ・ウブド（ラヤ・ウブド通り）からはずれて100メートルほどのところです。
　奥まったところにあるので、ここに気づく人は少ないかもしれません。しかし、ここは非常に由緒正しい寺院なんです。ウブドの地名とその歴史の始まりの場所なんです。

　8世紀のジャワ島にルシ・マルカンディアというヒンドゥー教僧侶がいました。当時、川の交わる地は神聖な土地であり、聖なるパワーが満ちあふれていると考えられていました。バリ島にやってきたルシ・マルカンディアはこの地で瞑想し、創建したのがグヌン・ルバ寺院です。

　ルシ・マルカンディア一行がこの地にやってきたとき、このあたりに薬草(現地語でウバドUbad)が生い茂っていたようです。これがなまってウブド（Ubud）という地名になったようです。
　ウブドの語源ともなったこの地に由緒あるお寺がひっそりとたたずんでいるのです。

　割れ門を入って奥に進んでいきましょう。意外に奥が深く大きな寺院です。

そんな由緒ある寺院ですが、観光的な成功を求めてはいないようです。観光客は誰もいませんでした。今も静かでゆったり瞑想できるかもしれない趣のある寺院です。

この付近で寺院の番人？からサロン（腰巻き）を無料で貸し出してくれました。神聖な場所では観光客といえどもサロンを身につけなければいけないようです。

ところで、帰り際、サロンを貸し出してくれた人からバリアン（呪術師）に会ってみないかというお誘いを受けました。

「あなたの身体の悪いところを言い当てる」というのです。
「あなた、10万ルピア、払う。　私、バリアンを紹介する」というのです。
　
そして、バイクに乗せて行ってやるから自分にも10万ルピア（約1000円）を払ってほしいというのです。

悪い人ではなさそうでしたし、私もバリアンには興味があったので、少し考えましたが、やっぱり断りました。バイクの後ろに乗るのは、なんだか危なそうだし、少し胡散臭い感じもしたので・・・。

もちろん、全く科学的でないのは承知のうえですが、話のタネにはなりそうなので、今となってはどんなものか体験してみてもよかったかなと思っていますが・・・。

8世紀、ジャワ島出身のルシ・マルカンディアというヒンドゥー教の高僧がいました。彼がバリ島に渡り、創建したのがグヌン・ルバ寺院です。境内にルシ・マルカンディアの像があります。

でも、実際、どんな顔をしていたかなんてわからないでしょうが・・・・