水師営会見室に掲げられている記念写真
| 画面上で中段の左から、レイス参謀長、２番目が乃木希典司令官（光が当たって、向かって左頬が白く写っている人物）、その隣がステッセル司令官、一番右が伊地知幸介参謀長。 この写真だけ見ると、どちらが勝者で、どちらが敗者かまるでわからない。このことについて、司馬遼太郎氏は次のように述べている。 「乃木希典とステッセルの会見は、戦争というこの惨禍をその結末においては美的に処理したいという気分の最後の時代の最終の場面であったといえるであろう。」 （司馬遼太郎 『坂の上の雲』 文春文庫版 第５巻 p.314より） ステッセルは帰国後１９０６年に軍法会議にかけられ、死刑判決を受けた。１９０８年には禁固１０年に減刑され、１９０９年には釈放されている。しかし、１９１５年に６７歳で死亡した。 |
