クスコ(標高約3400メートル) から ウルバンバ(標高約2800メートル) に移動

 クスコは標高約3400メートル。クスコよりも標高が低いウルバンバ(標高約2800メートル)に移動です。ペルー・ツアーではよくある旅程です。これは高山病予防のためでもあるようです。それと同時にマチュピチュにより近い場所への移動も兼ねています。
 クスコからウルバンバまでバスで2時間弱です。途中、のどかな高原や静かな谷沿いを走って行きます。道路はすべて舗装はされていますが、曲がりくねった道が続くので、少しバス酔いされた方がいたようでした。私にとっては、民家や遠くの湖を眺めながらの楽しい移動でした。


「インカの聖なる谷」   ウルバンバ川を渡る 

 クスコからウルバンバへの移動中で標高が一番高いところはチンチェロという街です。標高約3800メートルですが、私は高山病の症状もほとんど感じることなく通過しました。標高の低くなるウルバンバ渓谷まで来ると、暖かさを感じるようになり、所々に小さな村を見つけることができます。
 このあたりは緯度で言うと、南緯10度あたりなので、平地なら熱帯雨林地帯となるところです。標高が高いので涼しいだけです。

 ウルバンバ川沿いは現在では「インカの聖なる谷」とも呼ばれています。インカ時代から農業の中心地でした。この地で栽培されるトウモロコシやコカは当時の宗教儀式で使われたとされます。
(参考文献) 現地で購入した日本語版 『観光地図 クスコの神秘をあなたに』

 この川はどこに流れて行くのでしょう?
 ペルーは太平洋に面した国なので、ウルバンバ川は太平洋に流れていると思っている方もいたようです。しかし、この川はアマゾン川の支流のひとつで、遠くアマゾンの本流と合流し、大西洋へと流れている川です。
 マチュピチュ遺跡はこのウルバンバ川のもう少し下流沿いに存在します。ウルバンバは標高約2800メートル。マチュピチュ村は標高約2000メートル。高山病で苦しんでいた方もこれからは次第に楽になるでしょう。
(バス移動中のため、シャッターチャンスを逃しました。真ん中に鉄柱が入ってしまいました。)


ウルバンバのホテル  カサ・アンディーナ・プライベートコネクション

   

 ウルバンバの山の麓にある2階建てのロッジ風のホテルです。新しくできたばかりなのか、中も広くてきれいな造りのホテルです。一人で眠るのはもったいない感じもします(笑)。

 ペルーのホテルについて驚いたことがありました。それはホテル内のロビーやビジネスセンターなどで無料でインターネットができることです。この点に関して、リマ、ナスカ、クスコ、ウルバンバ、マチュピチュの5カ所のホテルとも同様なので、ペルーのホテル一般に通用することではないかと思います。私はどのホテルからも毎日インターネットで自分のホームページにアクセスしました。ホテルのビジネスセンターは、世界のどこでも、かなりの高額なイメージがあったのですが、ペルーはこの点では素晴らしい!と感じました。

 明日はいよいよマチュピチュ遺跡にご対面です。写真や本ではもう既に何度も見ていますが、やはり実物は違うでしょう!

 明朝、このホテルからバスで約20分でオリャンタイタンボ駅。そこから列車に乗り、約2時間でマチュピチュ駅。そこから乗り合いバスで約30分でマチュピチュ遺跡に到着です。
 明日の昼頃にはマチュピチュ遺跡が目の前にあるはずです。マチュピチュを夢見ながら眠ることにしましょう。



クスコからマチュピチュまでの行程を頭に入れておきましょう。

3400m  2800m     2800m          2000m       2400m
クスコ → ウルバンバ → オリャンタイタンボ → マチュピチュ村 → マチュピチュ遺跡
 バス2時間弱    バス20分       列車2時間弱     バス30分


ここで、マチュピチュ・ツアーの典型的なパターンを紹介しておきましょう。
 
1 最格安ツアーでは、なんと、クスコから日帰りでマチュピチュ遺跡に行くツアーもあるとか!これは絶対に避けるべきです。これだとマチュピチュでの滞在時間が2〜3時間ほどとなり、そのとき霧がかかってでもいたら、全くマチュピチュ遺跡を見ることができない恐れがあります。

2 その次にあるのが、ウルバンバ近辺で宿泊し、マチュピチュ遺跡を日帰りで観光するというもの。これはしばしば見かける行程ですが、これもマチュピチュ遺跡での滞在時間は4〜5時間ほどとなりそうです。そして、その日の天候によってはよく見られない場合がありそうです。

3 遺跡の麓のマチュピチュ村で1泊宿泊し、2日間マチュピチュ遺跡を見学できるパターン。私たちはこれでした。確実に遺跡を見るためにはこれが安全そうです。実際、私たちの場合も、2日目にマチュピチュ遺跡に上がったときには10メートル先が全く見えないほどの深い霧でした。2回上がるチャンスがあって良かったと思いました。こんなこともあるので、マチュピチュ遺跡には最低2日間行けるツアーをオススメします。

4 さらにゆったりするツアーです。マチュピチュ村で2泊、または3泊するものもあります。これだと、インカの橋、ワイナピチュ登頂、マチュピチュ山登頂と、マチュピチュ遺跡とマチュピチュ村の全てを堪能できそうです。

5 究極の選択は、3泊4日のインカ道トレッキングです。これはオリャンタイタンボ駅から乗った列車を途中で下車し(クスコから82キロ地点のピスカクチョで下車)、山道を歩き、テントで寝泊まりしながら、マチュピチュに向かうものです。体力と時間に余裕のある方向けのものです。
 
 私たちは 3 でしたので、マチュピチュ・ツアーの平均的なパターンだと思います。

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