パラティーノの丘
入り口 スタディオ
| パラティーノの丘はローマ発祥の地です。伝説によると、紀元前７５３年４月２１日、ロムルスがパラティーノの丘を四角い柵で囲み、ローマを建国しました。パラティーノの丘はフォロ・ロマーノのすぐ南にある丘です。丘といっても標高は約５０メートルしかありません。 レムスが死んで一人だけの王になったロムルスは、まずはじめに、パラティーノの丘の周囲に城壁をめぐらせた。都市建設の意思表示である。神々に犠牲を捧げての式も、厳かにすませる。その日は、紀元前七五三年の四月二十一日であったという。 （参考文献）『ローマ人の物語』第1巻p.30 【左】現在、パラティーノの丘への入り口は二箇所あります。 これはパラティーノの丘の東側の入り口です。コロッセオからコンスタンティヌスの凱旋門を眺めたときに見える通りに面しています。 もう一つは、フォロ・ロマーノの北側にフォロ・ロマーノへの入り口があります。フォロ・ロマーノとパラティーノの丘は中で行き来が自由ですから、そこから入ることもできます。 【右】ドミティアヌス帝（在位：81〜96）の時代に造られた競技場または馬場。東側中央に皇帝専用桟敷が造られている（画面左側の建物）。下のドムス・アウグスターナのすぐ東側にあります。 |
ドムス・アウグスターナ ドムス・フラヴィア
| 【左】ドミティアヌス帝の私邸 【右】ドミティアヌス帝の公邸 これらの建物は３００年あまりにわたってドミティアヌス帝以降の皇帝によって利用され続けました。 |
アウグストゥスの家 リヴィアの家
| 【左】ここだけ屋根で覆われています。 アウグストゥスなら大きな宮殿に住んでいたのかと思いたくなりますが、全くそうではありません。むしろ質素な家に住んでいたようです。塩野七生さんも以下のように述べています。 並の出来の皇帝ならば、これではじめて羽を伸ばせると思い、豪華な皇帝宮殿の建設を手がけたりするところであったろう。しかし、四十歳のアウグストゥスは、この面でも、私財の充実などにはまったく無関心だったカエサルの、正真正銘の後継者であった。ローマの高級住宅地とはいえ家がまえはまことに質素な屋敷住まいをつづけた。 （参考文献）『ローマ人の物語』第6巻p.77 【右】ここは完全に建物で覆われていて、中の様子はうかがえません。アウグストゥスが生涯連れ添った妻、リヴィアのために造った家です。 |
パラティーノの丘からの眺め（北東側）
パラティーノの丘の遺跡に興味がなくても、
丘の上からの眺めが素晴らしいので一度上って見ることをオススメします。
| フォロ・ロマーノ内にあるマクセンティウスとコンスタンティヌスのバシリカが目の前に。 |
パラティーノの丘からの眺め（北西側）
| フォロ・ロマーノ越しに左端にヴィットーリオ・エマヌエーレ２世記念堂が見えます。 |
パラティーノの丘からの眺め（西側）
| 中央やや右に円形の神殿（ヴェスタの神殿）が見えます。この左側には有名な「真実の口」があるはず。この後訪れることにします。 |
パラティーノの丘からの眺め（北西側遠望）
| ずっと向こうに、サン・ピエトロ大聖堂のクーポラも見えます。 |
