リーガ旧市街 散策（１）


火薬塔

新市街のユーゲントシュティール建築巡りに引き続き、リーガ市内の散策が続きます。
これからは、リーガ旧市街の散策です。

まず､やってきたのが、火薬塔。１４世紀に建てられた火薬の保管塔です。現在、ラトヴィア軍事博物館として利用されています。 


城壁

火薬塔の辺り一帯だけに２００メートルほど城壁が残されています。とはいっても、きれいに修復された真新しい城壁です。
１３世紀頃からリーガの町を囲っていてた城壁の一部が新しく修復されているようです。


城壁脇の”幽霊”

横の説明看板には、
英語で　Ｔｈｅ　Ｇｈｏｓｔ　 
ロシア語で　призрак　とあります。

観光地の案内看板は英語とロシア語、これがバルト三国では標準的といった感じですね。


スウェーデン門

リーガに唯一残っている城門。現在では、城壁を利用して民家が建てられていて、城門の上にも民家があります。
スウェーデン門という名称は、かつてこのあたりにスウェーデン兵士が住んでいた時代の名残りのようです。

ここで現地ガイドさんがこんな逸話を話してくれました。

かつてリーガの娘たちは外国人と話すことを禁じられていた。しかし、あるとき一人の娘がスウェーデン兵士と恋に落ち、密かにこの門で会うようになった。それがばれて、その娘は罰としてこの壁の中に塗り込められてしまった。それ以来、真夜中になると、この壁の中から娘のすすり泣きが聞こえてくるのだとか。

この種の話はよくありそうな気もしますが、・・・


面白い窓の家

リーガには独特の民家がありますね。街歩きも楽しいところです。 


猫の家

「猫の家」と言われても、普通の建物のようですね。でも屋根の上に注目です。
屋根の上に大きい猫が見えます。 


猫の家の”猫”

これは、ラトヴィアと隣国ドイツとの微妙な関係を物語るものとなっています。

その昔、ラトヴィア人の商人がここに住んでいました。ギルドに入る資格も満たしているのでギルドへの加盟を申し出たのですが、ドイツ人から拒否されます。そこで猫のしっぽをギルドに向けて取り付けました。ドイツ人は怒りましたが、ラトヴィア商人はこう反論したようです。
ギルドのドイツ人が規則すら守らないのだから、規則などない私の猫はどちらを向いてもかまわないじゃないかと。

屋根の上の猫にも、ギルドをめぐるドイツ人とラトヴィア人の関係の一コマが隠されています。


熊の家

「猫の家」をまねしたのかな？　この家には熊がいます。 


熊の家の”熊”

 これは単なる愛嬌、装飾でしょうか？　まさか、ロシアとは関係ないのでしょうね？


普通の建物にも装飾が

リーガはなんか芸術的な雰囲気のある町ですね。 


リーガ大聖堂


１２１１年から建設が始められた、バルト三国で最も古い建築のひとつ。
まわりの広場（ドゥァマ広場）には世界各国の名を冠した飾り物がありました。これはなんでしょうね？ 

ここはひとまず外観だけ見ただけです。この後、旧市街を一通り歩いた後、再びここに戻り、この教会に入ってオルガン・コンサートを鑑賞することになっています。


聖ペテロ教会（１）

 １３世紀初めに建てられた教会。この教会の塔も登れるらしいのですが、団体行動のためその時間がありませんでした（残念）。しかもここはエレベーターで登れるらしいです。


聖ペテロ教会（２）

１３世紀に建立された教会は１８世紀にはほぼ現在の姿になったとか。塔は第二次世界大戦後に改修されています。


聖ペテロ教会（３）

この写真ではよくわかりませんが、塔の頂上には雄鶏が取り付けられています。


ブレーメンの音楽隊

聖ペテロ教会の近くに、ブレーメンから送られた”音楽隊”の像があります。
ロバ、犬、猫、鶏の像です。
中世において、リーガやブレーメンはハンザ同盟という商業同盟の仲間でした。
そして、現在も、リーガとブレーメンは姉妹都市となっているようです。


聖ヨハネ教会

これも１３世紀に建立された教会。前を通っただけ（残念）。 


ブラックヘッドの会館と聖ローランドの像

広場に出ました。市庁舎広場です。広場の中央にはリーガの守護聖人のローランド像が立っています。その向こうには、ブラックヘッドの会館が独特の様相で建っています。 

ブラックヘッドの会館は、未婚の貿易商人の集会所として使われていたようです。


月、日、時間、月齢を刻む大時計

ブラックヘッドの会館は、１３３４年に創建され、１９９９年に再建されたことがわかります。

会館の正面には、精巧な時計が付けられています。月、日、時間、月齢を刻む精巧な時計を造った職人は、二度と同じものが造れないように目をくりぬかれてしまったという言い伝えもあります。
この種の話は各地で聞いていますが、ホントのところ、どうなのでしょうね？


時計の下にはハンザ同盟都市の紋章

代表的な４つのハンザ同盟都市、リガ、ハンブルグ、リューベック、ブレーメンの紋章が掲げられています。


市庁舎

広場の真ん中に立ち、ブラックヘッドの会館の反対側をみると、現在の市庁舎が建っています。

この後、リーガ大聖堂に行って、その内部の見学とパイプオルガン・コンサートを観賞することになります。