チョルポン・アタの岩絵野外博物館

バラサグン遺跡近くの民家で昼食を終えた後、３時間あまりかかってイシククル北岸のチョルポンアタに到着です。

まずは、「岩絵野外博物館」です。普通、ガイドブックなどではそう記されています。実態はその通りなんですが、案内看板には少し違うことが書かれています。

看板の四隅にキルギス語（左上）、ロシア語（左下）、ドイツ語（右上）、英語（右下）で書かれています。
ロシア語で書かれたものをより忠実に訳せば、「イシククル国立歴史文化博物館・特別保護区」です。

イシククル湖の北岸のクンゲイ・アラトー山脈の麓に岩がごろごろ転がっています。かつて氷河がありましたが、今ではすっかりそれもなくなり、山から流れてきた岩が残るだけになっています。この岩の一部に絵が描かれているのです。例えば、・・・・

紀元前に描かれたものです。ヤギなどが描かれているようです。

クンゲイ・アラトー山脈は、天山山脈の一部です。天山山脈というと、なにか一本の巨大な山脈かと思っていると大間違い！たくさんの支脈に分かれていて、全体で天山山脈です。天山山脈は他の巨大山脈とはでき方が違っているようです。

天山山脈は、ヒンズークシ、カラコルム、ヒマラヤの諸山脈とはでき方が違う。後の三者は褶曲山脈だが、天山は断層運動によるもの。断層によって断ち切られた固まりで、連続した山脈にはなっていない。
（参考文献）
『天山の小さな国・キルギス―日本語教師の遊憂記』p.13 三井勝雄東洋書店(ユーラシア・ブックレット) 2004年2月刊

（参照）ハシムのカザフスタン・キルギス旅行記参考文献集