ラバト～聖パウロ教会と聖パウロの地下墓地（カタコンベ）

イムディーナから徒歩で１５分ほどしてラバトにやってきました。ラバトは、城壁都市イムディーナの城壁外の南西側に隣接する町で、紀元前２世紀から紀元後９世紀頃までローマ人の町となっていました。今も当時の遺跡が残っています。

ラバトの聖パウロ教会の前を歩いて通り過ぎて行きます。中には入りません。これは１７世紀の教会のようです。聖パウロ教会のなかには、聖遺物として「聖パウロの腕」が安置されているとのことですが、残念ながら、見ることはできません。

聖パウロ教会の地下には聖パウロが隠れていたという洞窟があるようです。西暦60年、船が難破し､マルタにたどり着いたパウロは、ここに隠れて、布教活動の拠点としていました。
（たまたま看板を見つけただけでも良かったです。）

聖パウロ教会からさらに５分ほど歩いて、地下墓地（カタコンベ）にやってきました。ここは入場して中を見学します。

「聖パウロのカタコンベ」という名前がついていますが、パウロの時代（１世紀）のものではありません。４～６世紀にキリスト教徒が埋葬された場所です。ただ、当時の人々も聖パウロゆかりの「聖パウロの洞窟」近くに埋葬されることを望んだのでしょうね。

古代ローマ時代、イムディーナの町の中に死者を埋葬することは禁じられていました。そのため、隣接するラバトに死者が埋葬されていました。こうして、ラバトの地下にカタコンベ(地下墳地)がどんどん広がっていきました。

次第に拡張されていったのでしょう。どこまで広がっているかわからないほど広大です。いっぱい分かれ道があります。一人で闇雲に進んでいくと、迷い込んで出てこれなくなりそうです。

岩を削って造られたテーブルです。死者を埋葬した後、遺族と死者が最後に一緒に食事をとるために作られたといいます。その名は、アガペ（神の愛）・テーブル。

カタコンベはどこまでも続く、といった感じで不気味な世界が広がっています。

ちなみに、私は以前、イタリア、ローマのドミティッラでカタコンベを訪ねたことがあります。
そこは写真撮影禁止でしたが、ここはＯＫです。

（参考ＵＲＬ）ローマ：ドミティッラのカタコンベ（絵はがきをスキャンした写真を掲載）

暗い地下世界から抜け出し、一路ホテル（LE MERIDIEN ST JULIANS）に向かいます。セント・ジュリアン地区にあるホテルで三連泊です。