甘いデザート フェレニ
| 【左】イマーム広場から今日はこれで”さよなら”です。通りすがりの店で何か冷たいものを食べていきましょう。今回の旅は運転手と私の二人旅なので、道ばたで現地の人と同じものを食べる機会が多くありました。運転手さんは美味しい店をよく知っています。次から次へとお客さんがやって来ては何かを買っていきます。行列のできる店で甘くて美味しいデザートを紹介してくれました。早速買って店の前にある路上の椅子に座って食べてみましょう。 場所は、イマーム広場から東に延びるハーフェズ通り沿いの南側。イマーム広場から出て2，3分のところです。 【右】食べ物の名前は、「フェレニ」！残念ながら、ガイドブックにも紹介されていません。 白いのは米の粉を牛乳で溶かしたもの？茶色いのはナツメヤシから取り出した甘い蜜？とにかく喉が渇いています。美味しければ何でも良し！ イランに行ったら是非「フェレニ」を食べてください､安くて美味しいです。かなりの量でしたが、おそらく３０円程度だったと思います。しかし、日本語のカタカナ読みで「フェレニ」と言って、通じるかどうかは不明です（笑）。 |
ハージュー橋
| 午後8時です。そろそろ太陽が沈みかけ、暑さも和らいでこようとする頃です。イランの人々はこの時間帯から活動が活発になるようです。三々五々人々が集まってきます。川沿いで夕涼みをするためです。 目の前の川が「ザーヤンデ川」。「生命を生み出す川」という意味があります。イスファハンの街を東西に横切る川です。 イラン高原で最大の川がザーヤンデ川です。イスファハンの西150キロほどの標高4,000メートルを超えるザグロス山脈から流れ出し、イスファハンの東100キロほどのところで沙漠のなかに消えてしまいます。ザーヤンデ川の水は山の雪解け水やわずかな雨水を集めたものです。 （参考文献）『イスファハン オアシスの夢』 p.16 日本放送出版協会 2002年10月30日刊 小学生の頃、何気なく中東の地図を見ているとき、途中で消えてしまっている川が多くあるのに気づき、驚いたことがあったのですが、まさにこの川がそれです。 イスファハンはこの川のおかげで成立した街ともいえます。実は、イランで川を見たのはイスファハンだけでした。エジプトがナイルの賜物ならば、イスファハンはザーヤンデ・ルード（ザーヤンデ川）の賜物です。 |
ハージュー橋から下流方面を望む
| あっという間に夕闇が迫ってきました。イスファハンの人たちはこれからが活動の時間です。暑い昼間は昼寝などをして休憩時間として過ごし、夕方から街に繰り出してきます。車も人出もこれから多くなってきます。大人も子どもも水遊びに興じています。あちこちで灯り始めた街の明かりが良い雰囲気を醸しだしています。 |
橋のたもとで
| 下流側の橋のたもとでは子どもたちが川の魚をすくっています。今年は雨が少なかったので水の量が非常に少ないと運転手は言っていました。 |
照明で浮かび上がる橋の芸術
| ハージュー橋は２階建てとなっています。灯りで浮かび上がる橋の姿がとても美しい。日本ならカップルたちの憩いの場所ともなるのでしょうが、イランでは家族連れ､同性同士の友だち、学校の遠足のようなものがほとんどです。 |
| 橋のたもとでは歌を歌っていたり楽器を演奏するグループがいます。それは金儲けではなく、趣味でやっているみたいです。イラン人は、意外と言ったら失礼ですが、生活を楽しむことが上手な人々であるように思いました。 |
ハージュー橋から下流方面を望む
| どっぷりと日が暮れてきました。ハージュー橋はサファビー朝のアッバース２世（在位1642〜1666）によって１６６６年に完成しました。長さは１３０メートルほどです。 |
スィー・オ・セ橋
| 午後９時をまわっています。スィー・オ・セ橋はハージュー橋から２キロほど西（上流）にあります。すごい車の渋滞のため、わずか２キロほどの距離なのに、ここに移動するのに３０分ほどかかりました。 スィー・オ・セ橋の「スィー・オ・セ」は、数字で「３３」を意味します。アーチが３３個あるからです。ハージュー橋よりもやや長く３００メートルほどです。 スィー・オ・セ橋はサファビー朝の全盛時代、アッバース1世（在位1588〜1629）によって１６０２年に完成されています。 |
| スィー・オ・セ橋も２階建てです。今、２階を歩いています。たくさんの人です。昼間よりも夜の方が人出が多いのだそうです。 このあとホテルにチェックインしましょう。今回のイランの旅はこんな感じで、イラン人の生活に合わせるかのように夜の活動が多くなります。私たちも基本的に朝の８時から夜の１０時頃まで活動します。ホテルは中級ホテルです。ホテルライフを楽しむといったものではなく、ホテルはただ眠るためだけのものです。安心して眠れればそれでよいのです。第一日目のこの日は私は暑さと疲れでホテル到着と同時に爆睡しました。シャワーすら翌朝になるほどでした。地震があっても泥棒に入られても気づかなかったのではないでしょうか（笑）。熟睡できたので、明日から次第に元気が回復してきます。 |