サンチャゴ要塞　リサール収監の地

　イントラムロスにあるサンチャゴ要塞

イントラムロスはスペイン語で「壁の内側」を意味するらしい。

この場合、イントラムロスとは、スペイン植民地時代にマニラで造られた城壁都市を指しています。

現在も、城壁が残っていて、私たちも最後にこの城壁の上を歩いて去ることになります。

サンチャゴ要塞　メインゲート

サンチャゴ要塞はスペインによって1571年から造られはじめています。

太平洋戦争中は日本軍によって占領されていました。日本軍がフィリピン人に対して行った残虐な歴史の現場でもあるようです。

劇場跡

太平洋戦争の遙か前、スペイン植民地時代にはここには劇場もあったようです。

要塞にはホセ・リサールが監禁されていたこともあった

その模様を再現した小部屋の様子。

ホセ・リサール、処刑場に向かう足取り

小部屋から処刑場に向かうホセ・リサールの足跡が再現されています。

要塞出口まで足跡は続く

ここを出て、現在リサール公園となっている場所で銃殺刑に処せられたのでした。

要塞北側のパッシブ川の川辺

城壁の北側はパッシブ川の川辺です。

パッシブ川の北側、チャイナタウン方向を眺める

要塞北側の川辺から川向こうを眺めています。

日本軍がフィリピン人を虐殺した地下牢

サンチャゴ要塞は悲惨な歴史の現場でもあるようです。

ここには、いくつもの地下牢があります。
太平洋戦争中の日本軍によるフィリピン占領時代、フィリピン人を水面下の地下牢に閉じ込め、満潮時に水死させた場所です。

現地ガイド鈴木氏によると、この方法をとったのは、死体処理の手間が省けるからだと説明されました。死体は海に流せばいいわけですから・・・・。
この近くには､大きな十字架が立っていました。

リサール記念館

サンチャゴ要塞内にはホセ・リサール記念館もあります。
フィリピン独立に献身したホセ・リサールは1896年12月30日に処刑されるまでの数ヶ月間、ここで幽閉されていました。
現在、写真や展示物でフィリピンの国民的英雄を讃えています。

執筆中のホセ・リサール

医者でもあったホセ・リサールは万能の天才でもあって、10カ国語以上の言語を理解したようです。

ホセ・リサールの恋人「おせいさん」の肖像画

おせいさんはホセ・リサールが日本に滞在していたときの恋人です。
ホセ・リサールは日比谷公園にもリサール像があるように、日本とも関係が深い人物なんですね。

ホセ・リサール銃殺刑の写真

絵の中のホセ・リサール

サンチャゴ要塞の城壁を歩く

リサール記念館を出ると、城壁に登れる場所があって、この上を歩いて行きます。

サンチャゴ要塞は、スペイン植民地時代のものでしたが、独立運動のホセ・リサール収監の場所であったり、日本軍の残虐行為の現場でもあったりと、フィリピンの歴史が凝縮されている場所ですね。